俺の中のカンサイジン

自分は関西出身だ。

 

正確には生まれは東京だけど、ほぼ記憶のない4歳の時に大阪に引っ越し、小3で神戸に。高校卒業して東京に来るまで完全に関西で育ち、言葉は関西弁だし食も関西の味覚、土曜の昼は吉本新喜劇で体が形成されている。

 

ただし、関東の人前で関西弁を出さないことは容易だったりする。

 

これは両親が関西人ではないということが大きいのと(オカンはそもそも愛知出身で育ちは三河弁のはずなのだが一切それを出さない)、幼少期から夕食時に付いているテレビは常にNHKのニュースで標準語を聞く機会が多かったこと、さらに自分は高校卒業後は声優や役者をやりたいという目標があったため常に標準語での単語のイントネーションは正確に言えるようになっていた。

 

なので、実際に声優の養成所に入ってからイントネーションについて指摘されたことは無いし(よくあるアメ(雨と飴)、ハシ(箸と橋)なんかも全く問題なし)、関西の人間と喋っている時以外は露骨な関西弁がでないので、社会人いなってから関西人と思われてないことも多々ある。(ただし地元の人間としゃべると普通に関西弁になる)

 

なので、イントネーション以外に同じ物を指す名詞で地域によって違う言葉になるものも基本は間違わない、というより思考を挟まず自然に言葉の取捨選択ができるのだが、一つだけ関西の呼び名が口をついて出てしまうものがある。

 

「押しピン」である。

 

何故か、「画鋲」が自然に口から出ない…

 

今日も、家の中に貼ってある子供の絵を付け足す時に「画鋲使うの外れた時に怖いからやめておくか…」という文を言おうとしたが「画鋲」が自然にでてこずなんか口ごもっってしまった。

 

何故か「押しピン」といいそうになってしまう。

 

あれだけ完璧に言葉を使い分けられてきたのに「押しピン」だけはなぜか無理なのだ…頭の中で「あぁコレ言っちゃったら伝わらなくて変な空気になってしまう…」と一瞬で思考がかすめるのだが、それでも正確なものがでてこない…なので結局何言ってるかよくわからん「コレ」とか「アレ」とかでふにゃふにゃした文を喋ってしまう…辛い…

 

ちなみに、関西では基本全部「押しピン」だと思うのだが、実は自分の中で細かくは「画鋲」は金色の頭が平べったい全身金属のやつで、「押しピン」は金属の針にプラスチックの透明や色付きのなんか円筒に輪が付いたみたいなやつ、という思い込みがあるのだが、この気持わかる人いるだろうか…知らんか、そうか…